のこころ

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雑巾が縫えない。亡くなった母を思って涙が止まらなかった

私は雑巾を縫っていました。涙が溢れ出て止まりませんでした。

4月。新学期を迎えた息子の学用品の準備や、子ども会主催の新入生歓迎会の準備、会社の組織変更に伴って仕事も慌ただしい日々を過ごしていました。

学校に提出する雑巾。 新学期が始まったら必要になる事は、もう随分前からわかっていました。

わかっていましたが何故だか気が進まなくて、提出期限前日の夜になってやっと準備をしました。泣きながら。

雑巾

母が亡くなって辛いのはいつまで続くのだろう

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雑巾の準備が億劫で後回しに

私の家にはミシンがありません。裁縫は好きなのですが、年に数回なら実家にあるミシンを使わせてもらえばいいと思ってミシンは購入していませんでした。

雑巾を手縫いするのは少し面倒です。 息子2人にそれぞれ2枚ずつ、4枚の雑巾を用意しなければなりません。雑巾にするタオルは沢山あるのです。縫うのが面倒なら買ってくれば良いのですがそれも何だか気が進まなくて、やらないといけないとは思いつつも後回しにしていました。

学校に提出する大量の書類の記入はその日のうちに片付けてしまって、学用品の準備もサッサと済ませてしまいました。ただ雑巾の準備だけが億劫で、やらないといけないとは思いつつも金時豆の甘煮を炊いたりしてしまって…。

テスト勉強をしないといけないのに部屋の掃除をしてしまったり、現実逃避をするのは昔も今も変わらないなと思っていました。

雑巾を縫ってくれた母

昨年次男が入学し、長男が進級した時にも学校に雑巾を提出していました。 それぞれ2枚ずつ、合計4枚の雑巾を準備してくれたのが母でした。

「あなたは仕事もあって大変でしょう。私なら時間もあるし、ミシンで雑巾縫っておいてあげるよ」

実家にはどこかでもらった新品の白いタオルがいつも沢山ありました。そのタオルを使って雑巾を作ってくれると言うのです。

古くて大きなミシンを出してわざわざ縫ってくれなくても、買った物を提出するからいいよと言っても、「安く売ってるあんな雑巾じゃダメよ。作って持ってくるから買うんじゃないよ」と母は譲りませんでした。

数日後、母は雑巾を8枚も作って持ってきました。余っていた白いタオルもたくさん一緒に持ってきました。

「どうせまたすぐに必要になるんだから、ついでに縫っておいたよ」

母の言う通り、数ヶ月後の夏休み明けに雑巾が必要になりました。余分に作ってくれていた4枚の雑巾を子どもに持たせました。

「作っておいてくれて助かったよ、ありがとう」

病院のベッドで休んでいる母にお礼を言うと「ほら、すぐだったでしょ。ついでに作っておいて良かったでしょう」と笑って言いました。

それから間も無くして母は亡くなりました。

涙が溢れて止まらない

たまたま目にしたブログ

提出期限前日の夜になってもまだ雑巾の準備だけが終わっていませんでした。もう買いに行くこともできません。

それでも手をつける気にならなくてiPhoneをいじっていたら、あるブログ記事が目にとまりました。失礼ながら、普段なら読まないジャンルの初めて見かけたブログでした。

どこからともなく辿り着いたその記事【「お墓参り」で死んだ母親に逢いに行き続けて、やっと気づいたこと。】は、高校生の頃に亡くなられたお母様のお墓参りを通じた人との出会いや筆者の思いが淡々と語られていて、とても引き込まれました。

墓参をすると、無意識のうちに自分と向き合うのだ。死んだ人に思いを馳せながら、自分が生きている事を改めて実感する。

ああそうか、そうだったんだ。この記事を読んで理由がわかったような気がしました。

目が滲んで雑巾がうまく縫えない

なかなか雑巾の準備に取りかかれなかったのは、母の事を思い出して辛くなるのを無意識に避けていたみたいです。そう思ったら雑巾の準備にやっと取りかかれました。

雑巾を縫いながら涙が溢れて止まりませんでした。

子どもの成長を一緒に喜んでくれていた母

もう黄色い帽子をかぶらないで学校に行ったよ。去年は登校するにもフラフラして心配で仕方がなかったけど、新一年生に声をかけてサポートしてあげられるようになったよ。成長するのは早いね。見たらびっくりするよ。

さり気なく私を支えてくれていた母

私が疲れて家事がしっかりできていないと、いつの間にか洗濯物を畳んでおいてくれてよく助けてもらっていたけど、今は子どもが気がついてやってくれるようになったよ。

ばーばがやっている姿を見て、子どもが学んでくれたんだね。お母さんのおかげだね、ありがとう。

母が話を聞いてくれるだけで救われた

仕事がうまくいかない、思うように進められない、力不足で落ち込む私の話をそうかそうかと頷いて聞いてくれていた。職場の不満を漏らせば、私以上に「そんなのはいかん!」とまるで自分のことのように怒っていたね。今も聞いてもらいたい話がたくさんあるよ。

 

ただ雑巾を縫っているだけなのに、いろんな思いが頭を巡って涙が溢れて止まらない。

これがどんな感情なのか言葉で言い表せません。

会いたい。